水特集 生活のすべてにおいて大切なものだからこそ知っておきたい

私たちが生活する中で、そのすべての基盤にあるのが水。水にこだわることこそ、生活を豊かにすることかもしれません。

いつから日本人は水を買うようになったのか

水は、私たちの生活に最も欠かせない存在といっても過言ではないもの。スーパーやコンビニエンスストアでミネラルウォーターを買い、常にカバンに入れて持ち歩いている方も多いでしょう。
しかしそもそもの話、蛇口をひねれば綺麗な水が出るという恵まれた環境でありながら、なぜ日本人は水を買うようになったのでしょうか。

日本で初めてミネラルウォーターが販売され始めたのは明治時代といわれています。諸説ありますが、兵庫県の平野鉱泉で沸いた「炭酸水」を瓶詰めにしたものが、日本における市販のミネラルウォーター・第1号とのこと。
昭和に入ると炭酸抜きの水も販売されるようになりますが、主に高級ホテルやレストランに卸されていたため、一般家庭に広まることはありませんでした。

そんな中、1983年に一般家庭向けに発売された「六甲のおいしい水」の大ヒットや、1986年にはヨーロッパの無殺菌ミネラルウォーターの輸入が解禁され、「エビアン」や「ボルヴィック」といった海外の大手ブランドが市場参入しました。当時はバブル景気の真っ只中。それと同時に水質問題も注目され始め、様々な理由が絡み合いながら、水を買う文化は浸透していったのです。

同じように見えても随分違う 水の効能

ひとことで「水」と言っても大きな差があります。その中でも一番重要なのが「硬度」。硬度とは、水1リットルあたりに含まれているカルシウムやマグネシウムの量のことで、WHO(世界保健機関)では、硬度120mg未満を「軟水」、120mg以上を「硬水」と定めています。硬水、軟水にはそれぞれ特徴があり、飲むことによって得られる効果も異なります。詳しく見ていきましょう。

硬水の特徴

硬水は、硬度が高い=水分中に含まれているミネラルやマグネシウムの量が多いということもあり、口に含むと重みや苦みを感じます。世界的に見ると、ヨーロッパは全域的に、国土の広いアメリカでは内陸地に硬水の地域が多いです。

便秘解消

硬水に含まれているマグネシウムは、下剤にも使用されています。それもあって便秘でお悩みの方は硬水のミネラルウォーターを飲むことで、便秘が改善されることがあります。ただ、胃腸が弱い方はお腹がゆるくなってしまうこともあるのでご注意を。

硬水内のカルシウムやマグネシウムには、血液をさらさらにする効果があり、動脈硬化予防が期待できます。しかし、腎機能に問題がある方が多量に摂取すると、カルシウムをろ過しきれず、結石のリスクが高くなるのでお気をつけください。

カルシウムには肉の臭みを消したり、灰汁を出しやすくしたりする働きがあるので、洋風の煮込み料理に使うとオススメ。あと、カルシウムとデンプンが結合すると、ほどよい固さが生まれるので、パスタを茹でるときや、炒飯用のお米を炊くときにも◎。

軟水の特徴

軟水はミネラルなどをほぼ含まないこともあり、癖がなく、口当たりもまろやかなため飲みやすいです。また、日本の水道水は、関東や福岡の一部、沖縄はやや硬度が高めなものの、基本的には軟水なので、日本人の味覚にあっていると言われています。

軟水は肌や髪に優しく、硬水と比べると、石鹸や洗剤の泡立ちが良いと言われています。また、マグネシウムの含有量が少ないため、お腹にも優しく、赤ちゃんや小さなお子さまも安心して飲むことができます。身体への吸収率も軟水のほうが優れています。

軟水は角質をほぐして柔らかくするので、美肌効果をとても期待できます。また、水の硬度が低ければ低いほど、体内の老廃物の排出を促進させる効果も期待されます。なので、デトックス効果を期待したときには、軟水を飲むことがオススメです。

軟水は食材のよさをしっかりと活かしてくれることもあり、日本料理を作るときにはぴったり。お米がふっくら炊けたり、野菜を柔らかくする作用もあります。また、無味無臭のため、緑茶や紅茶といった飲み物を淹れるときにも適しています。

一番大切なものだからこそ、自分の身体にあった水を探そう

「人間の体の約6割は水でできている」というのは有名な話。それもあって、人間が生きていくにあたって、水はやはり欠かせない飲み物です。
また、ただ飲むだけでなく、料理をするときにもほぼ必ずといっていいほど水を使いますよね。自分の身体に取り入れるものだからこそ、やはりしっかりとこだわりたいものです。

世の中には「身体にいい」「健康にいい」と言われているものがたくさんあります。そのたくさんあるものの中からいろんなものを試しながら、自分に合うもの、必要なものを探していくのも楽しいです。しかし、そういった類いのものが次から次に出てくるのもあって、どれにしようか迷ってしまいますし、そのひとつひとつをすべて試していくのは限界がありますよね。

そのなかで、「体調を整えるために水を飲む」というのは、かなり身近でハードルも低いですし、今からすぐにでも始められそう。手っ取り早く健康につながる道のひとつかもしれませんね。
自分の身体にあった水を見つけられたら、定期購入して常にストックしておくのもおすすめです。

一番大切なものだからこそしっかりこだわって、あなたにとってベストなお水を探して見てください。